有害生物をきちんと防除する事は大変重要なことです。たとえば建物では、物件価値や耐用年数という財産面を保護することができます。
しかし、防除という行為により、別の危害が生ずる事も同時に防ぐ必要があります。
どちらか一方に偏ることなく、バランスを考慮した防除スタイルが近年強く求められており、これが「環境と暮らしを守る」ということです。

「環境」って自分のまわりの世界っていう意味でしょ。
自分のまわり以外にも地球環境とか自然環境と言えば、とってもひろい世界をあらわす意味になるはずだよね?
でもあんまり遠いところは考えにくいよ。
そこが今、世界中で問題となっているんだよ。
自分のまわりの環境だけを考えて、たとえばその環境を良くしようと何かを行ったとき、遠いところの他の環境が悪くなっていることがあるんだ。
特に先進国では、今までのいろいろな活動による自然環境への悪影響を反省しはじめているんだ。
海がきたなくなるのとか?
海や川以外にも空気や土の汚染など、公害と呼ばれるような広い範囲や多くの人達に悪影響を及ぼすものもあるんだよ。
これらの原因は人のいろいろな活動によってうまれた、薬の副作用みたいなものなんだ。
副作用って?
ある活動をした結果、良いこと以外に悪いことも起こってしまったという意味だよ。
たとえば、お米や野菜をたくさん作るためには農薬という殺虫剤の力をかりて有害な虫を退治する方法があるけど、殺虫剤は農作物を食べる虫以外の生き物にも悪影響を与える危険もあるんだ。
でもお米や野菜はたくさん必要だよね?
もちろん必要だよね。世界的にも人が増えて食べ物がたりないといわれているんだ。
だからといって環境を汚してまでたくさん作るのも考えもの。
殺虫剤を使う場合でも、必要な部分に必要な量だけ、まわりにも飛び散らないよう、注意して使う事が大切なんだよ。
なんだかめんどうだね。
問題はめんどうがらずにきちんと比べて考えるということ。
何かから得られる良い結果と、それによって起こる困った結果の両方を想像して、片方の結果だけを大切にしないようにするんだ。
人は自分の暮らしを良くすることばかりに注意しがちだけど、何をするにも他への影響=遠いところの環境や未来にまでも気をくばった方法を考え、実践することが大切なんだよ。

ペストコントロールとは有害生物とはIPMを駆使して